人と地域をつなぐ事業オンライン交流事業「置賜プロジェクトオンライン」を実施しました。

人と地域をつなぐ事業オンライン交流事業「置賜プロジェクトオンライン」を実施しました。

これまで、人と地域をつなぐ事業と合同事業「置賜プロジェクト」を実施してきた坂倉杏介研究室の学生さんや卒業生を中心にご参加いただき、オンライン交流事業を実施しました。

坂倉研の学生さんだけでなく、ゆるやかなつながりを続けている、芝の家のみなさん、おやまちプロジェクトのみなさんにも、ご参加いただき、これまでを振り返りながら、これからにつながるきっかけづくりとなるような事業となりました。

はじめに、オンラインの仕組みを活用したアイスブレイクとして、ビデオオフジェスチャーゲームを行いました。

 

次に、坂倉先生の話のあと、今年度、人と地域をつなぐ事業を題材に卒業研究を行った梅沢遥美さんの発表を聞き、参加者全員で感想を話し合いました。

 

次に、令和元年度の合同事業「信夫町ガーデンフェスティバル」の振り返りとして、スタジオ八百萬を運営する山田茂義さん、信夫町下の町内会長ご夫妻、お近くに暮らす佐藤さんから当時の話、今とこれからについて、話を伺いました。

 

次に、人と地域をつなぐ事業4期生の小嶋千夏さん、手塚貴之さんに、ご協力いただき、東光の酒蔵資料館からオンライン中継を行い、酒蔵資料館を地域に開く取り組みについて、お話していただきました。

 

その後、おやまちプロジェクト代表理事の高野雄太さんの進行で、参加者全員で感想を話しました。

 

最後に講師の坂倉准教授と、運営を支援していただいている前神有里さんから、次のようなコメントをいただきました。

坂倉杏介准教授
毎年お世話になっていますけど、メンバーは少しずつ入れ替わっていて、代が入れ替わっていて、入れ替わっているから途切れるのかというと、そうでもなくて、今日も卒業生が来てくれていたりするように、その中でも脈々と続いていっている感じがあります。東京の大学でゼミをやっていて、ある地域にゼミのメンバー全体が、ひとつの地域にお世話になっているというのは、単に合宿の行き先というだけではなく、もう少し日常的な、学生それぞれの2年間、3年間の成長を見守っていただけるような、そういう関係性が、いろいろなつながりの中で、ほんわかとずっとつながっているというのは、本当に得難い環境だと思っています。
人と地域をつなぐ事業のように、一人ひとりの想いが語れる場、自分の内的な動機付けで地域につながり、どんどん、その人らしい生き方を実現していこうみたいなことが、本当に今の日本に、すごく大事だと思っています。もちろん、この人と地域をつなぐ事業だけが唯一やっている訳ではなくて、日本全国いろんな所で、そういうことを大切にして、いろんな人がいろんなことを始めつつあります。今まさに、これからどんどん広がっていくと思っています。ゆるふわを大事にして、まちに関わる未来を創っていくようなことが、これからどんどん広がっていくと思っています。人と地域をつなぐ事業が、その端緒となるような事業だったということが、4年間ご一緒してきて、それを実感しているという状況です。
内発的ということが言われてきて、潮目を感じています。自分を大事にしてみたいなことが、1年くらい前は、そうは言っても組織的なまちづくりの方が大きいことができるみたいな感じでしたけど、潮目が変わってきて、内発的にやらないと絶対に成し遂げられないことが、やはりかなりあるみたいなことを、だんだん分かっている人が増えてきていると思っています。そういうことを今日も感じることができました。
 大事なのは、動きを作ることで、何もしてなくても、いろんな熱量の人が集まってきたり、違う素材が急に入ってきたりすることによって、そこに対流が起き続けるという状況を作っておくと、そこから、いろんなものが割と自然に生まれてきます。まさに人と地域をつなぐ事業でやっていることです。そこに東京の学生が関わることで、何かあるといろんなことが動いていくというか、起こっていくみたいな状況を、おかげさまで、ありがたいことに維持できていると思っています。

前神有里氏
みなさんの話がすごく面白かったです。行き来ができなかったこの1年が、こんなにも豊かだったということを感じました。
みなさんの話を私なりに思うと、普段はみんな、自分とか個人を失って生活していることが多いとあらためて感じました。今日語り合った中で、置賜もそうだし、おやまちもそうだし、坂倉研のみんながコミュティマネジメントを学んできた中で、個人と自分、人と人のような、そういう関係性の中で、見えない相手に何かするのではなく、思い浮かべることができる人がいることが、こんなにも大事なのだと思いました。面と向かって同じ空間にいなかったとしても、今日もこの時間が、本当にあっという間で、幸せな時間というのは、こうやって醸成されていくし、誰かが話をしていたように、私も関わりたいという気持ちが、そんなところから湧いてくるのだろうと思いました。自分のことを話す場が、生活の中のどこかにあると、私も何か関わりたいとか、私もこういうことをやりたいと思う気持ちが湧いてくるというのは、そういうところに関係するのかなと思いました。町内会長と学生が会話できる関係というのは、すごく素敵だなと思いました。自分らしくいられる場があるということが、とても大事だということを振り返ることができました。

参加者の感想
・これから社会人になりますけど、これからもこういうつながりを大事にしたいと、あらためて思うことができました。
・置賜のことが大好きなので、今日は本当に幸せでしたという感想になりますけど、今進んでいることとか、元々こういうことをやりたいと思っていて、それがちょっとずつ動き出しているみたいな話を聞くと、ワクワクするし、今後がすごく楽しみだなと思ったので、これからもずっと関わっていきたいという気持ちになりました。
・こうやってみなさんの思考を聞いたりしていると、すごくそれがやっぱり大事なことだなって、あらためて感じて、これからたぶんいろいろとある中で、ふとした時に思い出したいつながりだなって思いました。また置賜に行きたいと思います。
・こういう風に始まって、今があるということを、すごく感じました。これからのことを聞いて、あの空間で何かできそうだなと、すごくワクワクしています。これからまた、楽しいことがいっしょにできたらいいなと思っています。
・論文に共感できることが多く感動して、良かったなあって思ったあとに、東光の酒蔵資料館をオンラインで見せてもらって、すごく置賜に行きたくなった時間でした。
・発表を聞いていて、置賜を大好きなことが伝わってきたので、本当に早く行きたいと思いました。
・置賜のみなさんが大学生のみんなに来てくれてありがとう。また来てね。と話しているのを聞いて、坂倉研と置賜の関係がすごくいい形で築かれているというのを目の当たりにして、それも坂倉研の先輩たちが、いい活動をしてきてくださったおかげだなと思ったので、その恩恵を受けて、置賜のプロジェクトに深く関わっていけたらいいなって思いました。
・とても温かく勇気をもらう、自分も同じように頑張りたいと思える、すごく素敵な時間でした。これからも応援し合って、楽しいことを無理なく一緒にやっていける仲間でいていただければ、嬉しいなと思います。
・置賜のみなさんがずっと東京の学生に想いを寄せてくださっているというのが、本当にすごく嬉しくて、置賜のみなさんが東京の学生を受け入れてくださったりとか、認めてくださったりとか、応援してくださったりとか、フィールドで活動に協力してくださったりとか、この環境が本当に嬉しいなと思っています。本当に幸せ者だなと思いながら、温かい余韻に浸っています。
・オンラインでも置賜の温かさに触れることができるということが分かって、すごく嬉しかったです。ガーデンフェスティバルの時にお世話になった、信夫町のみなさんと、お話することができて嬉しかったですし、当時の自分が学んでいた時のことを思い返したりしていました。いろんな所で、いろんな形で、みなさんの想いや熱が、まだまだ対流していることも感じられましたし、またゆっくりと語り合うことができたらと思っています。
・普通の合宿だったら、行ったなとか、こんなことがあったなと思い出すことはありますけど、その後も連絡が取れて、この場にもずっと居られることが、本当にありがたいなと思っています。直接お会いしたことのない方もたくさんいますけど、今後とも、良い親戚のような関係でいることができたらと思っています。

 

これまでを振り返り、みなさんといっしょに対話することで、これからにつながるきっかけとなる機会になりました。長い時間でしたが、あっという間に時間が過ぎていきました。
これからも、坂倉研のみなさんや、参加者のみなさん全員の笑顔が自然に想い浮かぶような、ゆるやかなつながりを、来年度以降も続けていきたいと思います。

ご参加いただいたみなさま、おしょうしな。


※写真撮影時のみマスクを外しています。